「考えの整頓」を読んで。

エッセイ教室で山本先生がご紹介下さった佐藤雅彦の「考えの整頓」(くらしの手帖社)を読んでいる。

佐藤雅彦さんは映像クリエイターだ。NHK教育TVの「ピタゴラスイッチ」や「2355」「0655」を手掛け、東京芸大で教鞭をとる方だ。

佐藤さんの文章はエッセイを書く私たちの参考になると言うことで読んでみたらいいと言われたのだ。

さて、読んでいてなるほど、と思う。

普段何気なくすごしていることを、佐藤さんは視点を変えて考える。そうすると面白い話が出来るということでそれがエッセイ向きなのだということなのだろう。

例えばこんなくだりがある。

広辞苑をめくっていると、突然何か挟まっている。なんだろうと開いてみるとそこには一万円札が折り目もなく入っていた。

さて、なぜなのかとページに目を走らせると「へそくり」という語が見つかる。

佐藤さんは20年ほど前に自分へ向けていたずらの「時限爆弾」をしかけた。

それを見つけたときの自分を想像してワクワクするのだ。

仕掛けた本人が忘れてしまうほど未来に向けて、いつ爆発するか分からない時限爆弾を仕掛ける。日常の中でそんなことをしてみるのも面白いかもしれない。

佐藤さんはこれを、子供からお父さんにしてみるのを勧めている。

ラッシュの通勤電車の中で、身に覚えのない厚紙をポケットの中でみつける。開いてみるとたどたどしい字で

「おとうさん、さいきんやきにくいってないね。たまにはいこうよ。」

と書かれている。それをみたときのお父さんのワクワクを期待して、ワクワクしながら子供がこっそり背広に仕舞う。

これは、海に流した瓶が誰かに拾われたり、住所と名前を入れた紙をつけ飛ばした風船がはるか先まで飛んで行った時と同じなのではなかろうか?

どれもみた瞬間にワクワクしてしまう。

さて、私の場合、自分の記憶が定かでなくワクワクというより困惑!?なことが起きた。

それは年始初出社の日の話になる・・・。それについてはまた明日アップすることにする。

「考えの整頓」にはちょっと見方を変えた普通の話が沢山出ていて私たちの身の回りでも起きていることなので共感を呼ぶのだ。だれでも、あぁこれ、私にもあることだと思うはずである。そして気が付けば引き込まれている。

扉を探して!「からだの声翻訳家®」鶴木マキ

「からだの声翻訳家®」鶴木マキです! こころとからだは繋がっていて、こころの不調がからだに出るという考え方を学びました。 こころは不思議なものです。誰もどこにこころがあるのかはっきりと説明はできないけれど、こころは確かにあると、人は思っています。 こころの不思議さを私なりに考えて見つめていきたいと思っています。

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